Your letter has been rejected. -unityroom edition-(unityroom無料版):その系譜と、子孫と、日本での評価
01この原点とは
本作が育った、その無料版の原点——2023年12月24日、日本のゲームジャムサイト「unityroom」で、Unity1週間ゲームジャムの「おくる」お題に応じて、制作者AZ.が無料公開した。その配信ページ自体によれば、この時点ですでにこの系譜のひな型——手紙を通すか通さないかを判断する検閲官を演じる——を備えていた。その同じunityroomページには今、Steam商業版が発売中であることを告げる追記があり、ストアページへ直接リンクしたうえで、その商業版で加わった要素——手紙をほぼ全て刷新し数を倍以上に増やしたこと、検閲の結果で手紙の内容が変化するようになったこと、新ツール「ルーペ」の追加、複数のエンディングへ拡張されたストーリー——を記している。Steam版『Your letter has been rejected.』は、外部からこのDNAを借りた新作ではない——開発者本人による、この同じ無料ジャムゲームの商業拡張版だ。
02出典
03この原点を継ぐ発掘
Your letter has been rejected. 埋もれた名作
Steam自身の表記によれば、あなたは圧政を敷く社会主義国家、グルツァナ人民共和国の検閲官に任命され、自国から隣国へ送られる人々の手紙に目を通し、一通ずつ、通すか破棄するかを決めていく。歌手を夢見る少女の手紙、国境の向こうにいる友人を気遣う手紙、三角関係に陥った男女の手紙——誰の未来が閉ざされるか、時には国家の行く末さえも、あなたの判断ひとつにかかっている。なかには検閲の目を欺くため偽装が施された手紙もあり、ライターで炙って隠された文章を炙り出し、ルーペで小さな文字を確認し、それ以外の偽装にも注意を払わなければならない。個人制作サークルMONAZ.(発売元も同じくMONAZ.)の制作者AZ.が、2023年12月24日にunityroomで無料公開したUnity1週間ゲームジャム(お題「おくる」)参加作から拡張した本作は、作中の手紙をほぼ全て刷新し数を倍以上に増やし、検閲の結果によって手紙の内容が変化するようになり、新ツール「ルーペ」を追加し、ストーリーを大幅に追加して複数のエンディングを用意している。発売日は2025年8月4日、価格¥800。20件のレビュー(好評20件・不評0件、Steam自身のレビューAPI実測)で好評率100%の「好評」。無料ではない有料タイトルで、アーリーアクセスではなく正式リリース済み、Steam実績あり、AI生成アセットはなく、Steam自身のコンテンツディスクリプタ上(ids:一般成人向けのみ、notesに飲酒・薬物・自殺・強い言葉遣いへの言及)性的な要素もない。対応言語は日本語のみで、ゲーム本編にもストアページにも公式の英語テキストは一切存在せず、当然ながら英語レビューも0件——言語そのものが、この作品を西側から隔てる壁になっている。