この原石は、まもなく浮かび上がる
用意はできている。でも、まだ封は解かれていない。開く日に、また来てほしい。
公開予定: 2026-07-07(JST)
「アイスコーヒー」を頼む。その注文そのものが、合言葉になっている。バッドエンドを重ねて手渡された断片が、唯一のトゥルーエンドとして店の謎すべてを説き明かすまで。
ビジュアルノベル形式で物語が進む、1周5分のマルチエンド・ミステリーアドベンチャー。開発・販売は日本の同人サークル 麺屋すぱいす東京支店 による自社セルフパブリッシュ。舞台となる喫茶店で「アイスコーヒー」のような何気ない注文をすると、ゲーム自身の説明によれば、その注文そのものが奥の部屋への合言葉になっていて、そこからの選択の一つ一つが物語を分岐させ、いくつものエンディングへ導く。どのバッドエンドも真相の断片を必ず一つ手渡してくれるので、1周はめったに5分を超えず、わざと失敗を重ねては、断片が十分に揃い唯一のトゥルーエンドへ届くまで読み直し続けることが、このゲームの本題だ。44個のSteam実績が、その周回の進捗を記録する。この形式には、それ以前に育った土台が無い——同サークルの次回作は、この同じ短時間周回×マルチエンドのミステリーADV形式を引き継ぐと報じられており、本作はこの系譜における原点そのものだ。対応言語は日本語のみで、西側メディアの言及もどこにも見つからず、西側はまだこの一本を読む手立てを渡されていない。
公開 2026-07-07
01まず、その一点の感覚
- 注文の一つ一つは、同時に二つのことをしている——飲みたいものを告げる行為であると同時に、次にどの扉が開くかを決める合言葉でもある。だから「アイスコーヒー」を選ぶことは、ただの世間話ではない。謎があると気づく前から、もうその謎の中の一手になっている。
- 負けることが、負けたようには感じられない。バッドエンドはどれも数分でランを閉じるが、同時にそれまで持っていなかった断片を一つ手渡してくれる。だからわざと失敗して、次は違う注文を選び、同じ部屋を新しい角度で読み直すことは、進捗の寄り道ではなく、進捗そのものの形をしている。
- トゥルーエンドは、うまくプレイすることでは解錠されない。先に十分な数の「違う失敗」を重ねることで解錠される。だから1周5分のループは、周回そのものを捜査へと変える——短い一周ごとに一つの手がかりが積み上がり、あるとき、すべてのバッドエンドを通して集めた断片が、店を説明する唯一の物語として、一斉に噛み合う。
02こういう人に刺さる
刺さる
- わざと失敗しながら前へ進む構造が核になったミステリーアドベンチャーが欲しい人——1周5分のラン、合言葉を兼ねる注文メニュー、そして真相の断片を必ず一つ手渡してくれるバッドエンドを重ねて、唯一のトゥルーエンドへ辿り着く
- 既存の型をなぞるのではなく、本当に何かを始めている自社セルフパブリッシュの日本の同人デビュー作が欲しい人——この短時間周回×マルチエンドのミステリーADVという構造そのものに、それ以前のフリーゲーム版やゲームジャム版は見つからず、同サークルの次回作としてすでに発表済みの作品がこの形式を引き継ぐと報じられている
- 静かに評価されている日本の発掘を早めに触りたい人——199件のレビューで96%の『非常に好評』、44個のSteam実績で周回を記録する、麺屋すぱいす東京支店が単独で開発・販売する一本。同サークルは東京ゲームダンジョンへの出展実績も持つ
合わない
- 日本語が読めない人(対応言語は日本語のみで、インターフェース・字幕・音声のすべてが日本語。ストアにもゲーム内にも英語の選択肢は一切なく、199件のレビューのうち英語は1件にとどまる)
- 西側での実績を手がかりにしたい人(Kotaku・IGN・Niche Gamer・Metacritic・BitSummit・IGF・The Game Awardsのいずれにも言及は見つからない。これは西側で単に埋もれているというより、そもそも読む手立てをまだ渡されていない状態だ)
03系譜:この味の原点
96% が好評レビューはわずか 199 件英語にまだ非対応 — なのに、ほとんど誰も見つけていない
アイアイ喫茶店 埋もれた名作
1周約5分のマルチエンド・ミステリーアドベンチャーで、ビジュアルノベル形式によるテキスト進行と選択で物語が進む。開発・販売は日本の同人サークル 麺屋すぱいす東京支店 による自社セルフパブリッシュ。舞台は小さな喫茶店——Steam自身の説明によれば、何気なく頼んだ「アイスコーヒー」の注文が、そのまま奥の部屋へ通される「合言葉」になっている。そこからの注文や選択の一つ一つが物語を分岐させ、いくつものエンディングへ導く。どのバッドエンドも、真相の断片を必ず一つ手渡してくれるので、1周はおよそ5分で終わり、わざと失敗しては別の注文を選び、その場をもう一度読み直す——それを繰り返すように作られている。断片が十分に揃ったとき、店の謎をすべて明かす唯一の「トゥルーエンド」に辿り着く。44個のSteam実績が、周回を重ねる進捗を記録する。2025年8月28日にリリース(Steam自身の表記。ファミ通・4Gamerなど日本のメディアは8月29日と報じており、1日のズレがある——両論併記する)。199件のレビュー(Steam自身のレビューAPIでは191件が好評)中96%が好評の「非常に好評」。無料ではない有料作で、アーリーアクセスではなく正式リリース済み。AI生成アセットの開示はなく、Steam自身のコンテンツディスクリプタ上、性的な要素も一切フラグされていない(インドネシアのIGRSレーティング機関は別途18+を付与しているが、これはホラー・暴力表現に対するもので、性的な理由ではない)。キーボードのみ・マウスのみでのプレイ、色覚設定の代替、タイムアタック要素なしのプレイなど、アクセシビリティにも配慮した作りだ。対応言語は日本語のみ——インターフェース・字幕・音声のすべてが日本語で、ストアにもゲーム内にも英語の選択肢は一切なく、199件のレビューのうち英語は1件、約0.5%にとどまる。Kotaku・IGN・Niche Gamer・Metacritic・BitSummit・IGF・The Game Awardsのいずれにも言及は見つからず、これは西側で単に埋もれているというより、そもそも読む手立てをまだ渡されていない状態だ。同サークルは、国内の同人ゲーム展示イベント「東京ゲームダンジョン」への出展実績も持つ。
あなたの手で、最初の合格をアイアイ喫茶店 この系譜そのものの原点
これより前に育った土台は無い。アイアイ喫茶店は、麺屋すぱいす東京支店によるデビュー作として開発・自社セルフパブリッシュされた一本で、1周5分・注文がそのまま合言葉になる・複数のバッドエンドを経てトゥルーエンドへ至るこのミステリーADVの形式には、捜索を尽くしても、それ以前のフリーゲーム版やゲームジャム版といった土台は見つからなかった。4Gamerが報じた同サークルのデベロッパーページによれば、次回作として発表済みの「ナカノ人格移植研究所」(2026年発表)は、この同じ短時間周回×マルチエンドのミステリーADV形式を引き継ぐ。だから本作は、少なくともこの開発者自身の仕事の中では、何かを受け継いだ側ではなく、その形式が始まる場所そのものだ。
あなたの手で、最初の合格を04あなたの手で、この原石を輝かせる
気になったら Steam で確かめて、最初の合格をあげてほしい。あなたの一押しが、埋もれた原石を輝かせる。
あなたの合格が届いた。原石が、いま光をつかんだ。
05この味の血統
- アイアイ喫茶店 原点
- アイアイ喫茶店 現在地
- 状況を読んで組むゲーム 別の味