系譜の原点

ファイナルファンタジータクティクス:その系譜と、子孫と、日本での評価

01この原点とは

ファイナルファンタジータクティクスは、スクウェアがPlayStation向けに開発し1997年に日本で発売された作品で、行動順というものが何のためにあるかを変えた。それ以前、次に誰が動くかという問いは、ゲームが黙って代わりに処理してくれる事務作業だった。ここではそれを素早さが決め、順番待ちの列は目に見えるようになり、その列の中で自分の位置を組み替えることが、盤面のどこに立つかと同じくらい戦術的技能の一部になった。敵が応じる前に二度動けるユニットは、一度強く殴るユニットより価値がある——ジャンル全体の規律が、その事実を中心に組み直された。行動順が第二の地形になる日本製タクティカルRPGの系譜の原点であり、それはグリッドの上には見えないが同じだけ注意深く読まねばならないものだ。そして、順序をプレイヤーに操作させると、戦闘が殴り合いよりも会話に近いものになる、というデザイン上の洞察の原点でもある。

02出典

03この原点を継ぐ発掘

ドラマチックロード 風の発端 埋もれた名作

現代日本・神奈川県を舞台にしたシミュレーションRPGで、何を差し替えたのかをストアページは一行で言い切っている——剣と魔法の代わりに、バイクと拳で戦う。登場人物は全て一般的な等身大の学生・社会人である。着想はそれで全部だが、これが良い。SRPGという形式は本来、ファンタジーの地図の上で軍を動かすために作られたものだ。それがここでは、県内で数人の高校生を動かすことを求められている。設計が実際に生きているのは戦闘システムのほうだ。採用されているのは「同時ターン制」で、敵と味方の行動順がきれいに分かれず入り乱れる。つまりこちらは、自分のものではない——そして最後まで完全には自分のものにならない——順番待ちの列を読み続けることになる。ストアはその要求を正確に書いている。突発的な判断力と、長期的な戦略眼の両面が問われる、と。その上に特殊コマンド「シフトチェンジ」が乗る。味方の行動順を組み替えるもので、戦術的な非常口であると同時に、題材を考えればバイクの洒落でもある。キャラクターはそれぞれ固有のスキルとアクションを持ち、物語は「暁雲高校」を舞台にした3年間を全三部構成で描く。制作はAlaska Ohdanbu。この名義でSteamのdeveloper検索を叩くと返ってくるのはちょうど2件、本編と体験版だけで、連絡先は個人のメールアドレスと自身のサイトしかない。価格は¥1,360。35件のレビュー(好評34件・不評1件、Steam自身のレビューAPI実測)で好評率97%。無料ではない有料タイトルで、アーリーアクセスではなく正式リリース済み、AI生成コンテンツの開示欄は無く、Steamのコンテンツディスクリプタは完全に空である。対応言語は日本語と英語の両方なので、これは実際に遊べるほうの一本だ。35件の内訳は日本語25件・英語7件で、そして英語で書かれた編集記事は一本も存在しない。

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