Into the Breach:その系譜と、子孫と、日本での評価
01この原点とは
Into the Breachは、2人組のインディースタジオSubset Games(Justin MaとMatthew Davis)が開発したターンベースのタクティクスゲームで、『FTL: Faster Than Light』に続く作品として2018年2月にWindows向けに発売された。敵の攻撃を事前に提示し、すべて見渡せる小さな8x8のマス目上で、完全情報のパズルのような一手で脅威を無力化させる設計により、チェスのように凝縮されたコンパクトな戦術設計の系譜を確立し、後続のターン制パズル戦略ゲームに影響を与えた。
02出典
03この原点を継ぐ発掘
ダンジョンアーティファクト 埋もれた名作
位置取りが戦略の核になるローグライク・デッキ構築。400種類以上のカードがコンボに組み上がるが、多くのカードは特定の範囲にしか効かない——だからキャラクターがどこに立つかが全てを決める。移動して敵の攻撃を避け、力をためて一撃必殺を放ち、効果が持続するカードや敵の行動を無効化するカードを切る。それぞれ別のプレイスタイルを持つ2人の主人公からダンジョンに挑む。日本の同人サークル ExertionGame による一本。159レビュー95%で日本では非常に好評なのに、西はまだほとんど見つけていない——英語レビューはわずか2件。注: 本作は早期アクセス(Early Access)で、まだ完成していない。
時巡る宝石精霊 埋もれた名作
宝石精霊でパーティを編成し、宝石洞窟の最奥にある「時の大結晶」の異変を探りに降りていく戦術ローグライトである。始まりはルビーとサファイアの2人だけで、魔物を倒して洞窟を進むごとに新しい宝石精霊が仲間に加わる。それぞれに固有の「アビリティ」があり、レベルアップで「スキル」を覚え、ゲームの本体はどの組み合わせが互いを増幅するかを見つけることにある。そこに装備品の「オーブ」とパッシブアイテムの「宝蹟」が重なる。仲間もアイテムも毎回ランダムで、物足りなくなれば10段階の高難度モードが待っている。ここまでは、よくできた現代のローグライトである。書く価値を作っているのは、ストアページの一行だ。しかも謝罪ではなく機能として提示されている——「プレイヤーフレンドリーな、無制限の『巻き戻し』」。ガイドキャラクターの「クロ」の能力によって、戦闘を好きな時点まで戻すことができる。しかも回数に制限がない。盤面を読み違えたから一手戻すのも、他にどうなり得たかを見たくて五手戻すのも、あるいは一度も使わないのも自由だ。「失敗は取り返しがつかない」という感情上の契約でジャンル全体が成立しているところに、その契約を自分から破棄したものが置かれている。そして残るのは、「自分が本当に納得できる一手を見つけてほしい」と願っている戦術ゲームである。戦闘にはもう一つ仕掛けがあり、仲間にした宝石精霊が全員同時に場に出るわけではなく、戦闘中に控えと「交代」できる。相性の悪い相手への回答であると同時に、盤面を移動する距離を伸ばす手段でもある。制作は彩羽氏。Steam上の存在は本作と体験版だけで、連絡先は個人のメールアドレスである。発売日は2025年9月14日、価格¥1,800。37件のレビュー(好評35件・不評2件、Steam自身のレビューAPI実測)で好評率94%。無料ではない有料タイトルで、アーリーアクセスではなく正式リリース済み、AI生成コンテンツの開示欄は無く、Steamのコンテンツディスクリプタは完全に空である。対応言語は日本語のみで、37件のうち英語は3件だ。