系譜の原点

銀河鉄道の夜:その系譜と、子孫と、日本での評価

01この原点とは

銀河鉄道の夜は、日本の作家・詩人、宮沢賢治の小説で、賢治の没後、未完のまま遺され、1934年に発表された。孤独な少年ジョバンニが、天の川に沿って夜空を走る不思議な列車に乗り込み、友人のカムパネルラとともに、夢のように移り変わる駅や風景を巡っていく——その旅は、やがて静かに、死や、自己犠牲や、「ほんとうの幸い」とは何かという問いへと向かっていく。近代日本文学のなかでも最も広く愛された作品の一つであり、星空の下、非現実的に移ろう世界を巡る旅が、そのまま生と死をめぐる瞑想になる——その詩的な「夜の旅」を結晶化させた。夢のように移ろう異世界を巡り、生の際にある問いへと漂い向かう、その系譜の原点である。1934年の小説にゲーム版は存在せず、原点は Wikidata のエントリで同定する。

02出典

03この原点を継ぐ発掘

ムーンレスムーン 埋もれた名作

「プレイできるミュージックビデオ」のようなテキストアドベンチャー。日本の作家 Kazuhide Oka の物語と世界観をもとに、音楽とインディーゲームを制作するプロジェクト ANMC(アノマチ)の第1作だ。開発は Kazuhide Oka、販売は東京の音楽スタジオ・神椿スタジオ(KAMITSUBAKI STUDIO)と yokaze。本編は全編オリジナル楽曲とアニメーションMVで語られ、あなたは場面をただ読むのではなく、その中を「くぐって」進んでいく——月の砂漠、トンネルの中の喫茶店、空に浮かぶ島。夢のように移ろう世界を巡る。歌のパートの合間には「RIDDLEパート」がある。世界の中からキーワードを探し出し、当てはめて、行く手を開く謎を解く。旅は複数のエンディングへと分岐し、別の結末へ、もう一度歩き直せる、詩的な夜の巡礼だ。2024年8月リリース、314レビュー92%で非常に好評。無料ではない有料作で、アーリーアクセスでもない正式リリース済み。AI生成アセットはなく、Steam 自身のコンテンツディスクリプタ上、性的な要素もない。日本語・英語・簡体字/繁体字中国語に対応しているが、314件のうち英語レビューは34件(約10.8%)にとどまる。中国語ローカライズはあるものの、西側の実プレイ層はまだほとんど到達していない——神椿の知名度は音楽やバーチャルシンガーの圏内に限られ、ゲーム層ではほぼ無名だからだ。Steam では、これはまだ西がほとんど見つけていない原石である。

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