planetarian HD:その系譜と、子孫と、日本での評価
01この原点とは
planetarian HDは、Keyによる2004年のビジュアルノベルで、2017年にVisualArtsがSteamでHDリマスター版を発売した。戦争で荒廃し滅びゆく世界を彷徨う一人の旅人が、作られた目的の人々がとうにいなくなった後もプラネタリウムを健気に守り続ける小さなロボットと出会い、物語の終わりが訪れるまでのわずかで静かな時間を共に過ごす。分岐選択ではなく映像美と音楽による演出を軸に据え、すでに終わりつつある世界で残された時間をどう過ごすかを描く、短編で叙情的な日本のビジュアルノベルという型を確立した一本だ。この系譜は、ここで結びつける開発元しゃちクマず自身が明言した関連性ではなく、当サイト独自の批評的比較だが、没入感のある映像とオリジナルサウンドトラックで綴られる「少女が星の滅亡までの最後の1週間を自由に過ごす」というペンギンウォーズ自身の前提は、まさに同じ発想の内側にある——残された時間で何を選ぶか、という問いだ。
02出典
03この原点を継ぐ発掘
ペンギンウォーズ 埋もれた名作
Steam自身の表記によれば、本作は探索型アドベンチャーノベルだ。星が滅亡するまでの最後の1週間、少女はどんな体験をするのか——行きたいところ、話しかけたい人、最期の夜をどう過ごすかは、すべてプレイヤーの自由に委ねられている。画面上のオブジェクトや移動ポイントをクリックして自由に移動し、没入感のある映像とサウンドとともに物語が進む。サウンドトラックは効果音・ジングルを除き全22曲収録、加えて作中でのみ聴ける未収録3曲もあり、全4種のエンディング回収には約6〜7時間かかる。制作・自社発売は長年の友人同士による2人組・しゃちクマず。Game*Sparkのインタビューによれば、2人はそれぞれ都内でSEとして働く瞬氏と、関西出身のぷらぐら氏だ。前作『ライヒェは街灯の下で』(スタイルの異なるオムニバス形式のアドベンチャー)とはキャラクター「ペング」を共有しているが、開発者自身の言によれば「前作は好きなように作ったが、次は万人に受け入れられやすいゲームを作ろう」と、ビジュアルの方向性を意図的に変えた独立プロジェクトであり、単純な続編ではない。Steam自身の「AI Generated Content Disclosure」欄には、一部スチルの背景にAI生成素材を加筆修正したものが含まれること、一部スチルの構図の参考としてフリー素材に加えAI生成素材を利用したこと、収録22曲中3曲についてクリエイター自身が作曲した後に編曲の一部をAI生成素材を元に行ったこと、が明記されている——この記事はこの開示をそのまま伝え、他の記事にある「AI生成アセットはなし」という定型句は使わない。発売日は2026年2月20日、価格¥600。90件のレビュー(好評88件・不評2件、Steam自身のレビューAPI実測)で好評率約97.8%の「非常に好評」。無料ではない有料タイトルで、アーリーアクセスではなく正式リリース済み、Steam自身のコンテンツディスクリプタ上性的な要素もない。対応言語は日本語のみで英語オプション自体が存在せず、90件のうち79件(87.8%)が日本語レビューである一方、英語レビューは1件もない——このサイトが扱う中でも文字通りの「言語の壁」だ。