いっしょにチョキッと スニッパーズ:その系譜と、子孫と、日本での評価
01この原点とは
いっしょにチョキッと スニッパーズ(英題: Snipperclips - Cut It Out, Together!)は、イギリスのゲーム開発会社 SFB Games が開発(追加開発に Nintendo Software Technology が参加)し、任天堂が発売したパズルゲームで、2017年3月3日、Nintendo Switchのローンチタイトルとして世界同時発売された。登場する2人のキャラクター、スニップとクリップは、それぞれ紙を切り抜いたような固有のシルエットを持ち、代表的な「チョキッと」システムでは、一方がもう一方の体を切り取り、フック・くさび・鍵など、いまのパズルが必要とする形へと作り変えられる——落ちてくる物を受け止めたり、ロープを切ったり、隙間をくぐり抜けたりするために。1人では2つの形を切り替えながら、2人では1人がもう一方を操作して協力プレイできる。キャラクターを物理的に、しかも2人がかりで作り変えることそのものをパズルを解く核に据えたことで、違う特性を持つ2キャラが、意図的な変形を通して1つの道具になる——その系譜の原点である。
02出典
03この原点を継ぐ発掘
ちっぴーとのっぽー なかよしコンビのわくわく工場 埋もれた名作
開発は peakvox——株式会社オーツーと Fun Unit inc. による共同オリジナルレーベル——で、販売は株式会社オーツーによる自社セルフパブリッシュ。舞台はおもちゃ工場で、各ステージに散らばったパーツを集め、色と形を変える機械に通す。そこから出てきたものを、設計図通りのおもちゃへと組み立てていく。その作業を支えるのは2人のキャラクター——せまい場所が得意な「ちっぴー」と、高くジャンプできる「のっぽー」。ストア自身の説明によれば、ソロプレイでは2キャラを同時に操作し、マルチプレイでは1人1キャラずつを操作して協力する。1人では届かないパーツにも、こうして手が届くようになる。ステージは森林から海洋まで用意されている。Steam自身のタグでは Action・Casual・Indie で、Co-op・Shared/Split-Screen Co-op・Remote Play Together・Steam実績に対応する。2023年3月8日にリリースされ、58件のレビュー中91%が好評の「非常に好評」(Steam自身のレビューAPIでは58件中53件が好評と記録)。無料ではない有料作で、アーリーアクセスではなく正式リリース済み。AI生成アセットはなく、Steam自身のコンテンツディスクリプタ上、性的な要素もない。対応言語は日本語・英語・簡体中文で、Steam自身の言語表記によれば、すべてフルボイス対応。それでも58件のレビューのうち英語は約15件、約25.9%にとどまり、Metacriticのページはあるものの、そのCritic Reviews欄はいまも「tbd」のままで、Kotaku・IGNといった西側大手メディアの言及も見つからなかった。つまり、音声込みのフルローカライズという仕事はすでに終えているのに、西側はまだこの一本をほとんどレビューも報道もしていない、という状態だ。総レビュー数はわずか58件——数件の増減で好評率が数ポイント動きうる小さな母数のまま、発売から約3年、その足跡は控えめなままだ。株式会社オーツーは1991年設立・大阪拠点で、2026年4月時点で従業員約172名を抱える老舗スタジオであり、小規模な同人サークルではない。国内最大級のインディーゲーム祭典 BitSummit に自社ブースを出展した実績はあるが、本作についての受賞・ノミネート記録は見つからなかった。Nintendo Switch 2版も存在する。